
SHELVED THOUGHTS
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1975年 9月
10月
| #1.不思議の国からの帰還 | |
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パソコン通信の「ふつうさ」を強調する人が多い。今や通信は日常的な伝達手段のひとつであり、しょせん道具に過ぎない。問題は使いようである、という論法だ。 いま僕のコンピュータのモデム・ポートはシンセサイザーにつながり、モデムにつなぎ換えられることはほとんどない。初心に返ったセッティングだ。そう戻した理由は、単純にいうと、僕が小説家で、一日の大半をディスプレイの前で過ごしているから、ということになる。 |
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1995.5.8
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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| #2.墺太利の“笑いの郷” | |
| text:ジョナサン・キャロル『死者の書』 | |
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ルイス・キャロルではありません。それは『不思議の国のアリス』の作者。残念ながら百年前に亡くなっていて、新作は望めそうもありません。 派手な宣伝も前評判もなく、『死者の書』はある日ひっそりと書店の文庫コーナーに積まれていたと記憶しています。少なくとも僕は、書店でキャロルの名を知りました。 寡作な作家でありながら、最初の上陸までに少々時間がかかったおかげで、その後僕らは着々とキャロルの新作を手にし、例の挨拶を交わすことができました。 |
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96.12.19
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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| #3.ウクレレ | |
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97.12.17
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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| #4.抽象的遊戯の小宇宙 | |
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遊戯というのは、そのようすが抽象的であるほど神秘のヴェールを重ねて纏うものであって、子供のころに見た、碁盤に向かう父親の姿の不思議さといったらなかった。僕が夢にみるほどのめりこんだゲームというと、四つ玉のビリヤードかNEC製パソコン版の初期ウィザードリィくらいのものだが、どちらも見た目はきわめて抽象的だ。当時のウィザードリィでディスプレイに表示されるのは、プレイヤーが地下通廊にいることを示す数本の白線だけだった。途中さまざまな怪物に遭遇して戦わねばならないのだが、それらもただGARGOYLEだのGREATER
DEMONだのと文字で表記されるだけなのだ。これが恐ろしい。連中が血も涙もない攻撃(これも数値の変化からのみ読みとるのだが)を仕掛けてくるたび、そのおぞましき眼つきや、巨大な爪を備えた節くれだった手足を想像してじっさい心臓が高鳴り、気持ちを落ちつかせるため煙草を吸ったり部屋じゅうを歩きまわったりしていた。端目にはいかにも奇妙な光景だったに違いない。 |
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98.1.8
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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| #5.幻想音楽 ――私の愛聴盤 | |
| disc:ジャコ・パストリアス『ワード・オブ・マウス』 | |
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こと音楽に関しては楽園幻想を求めてしまう傾向が強い。必ずしも南国的なものだとか牧歌的なものというのではなく、作曲者や演奏者の仮想自叙伝的な閉鎖空間を好むということだ。仮想リヴァプールを巧みに演出していた中期ビートルズ音楽のような、と申しあげれば伝わりやすいだろうか。 パストリアスは、電気ベースというまだ赤ん坊のような楽器の可能性をピアノなみに押し拡げてしまった天才だが、このアルバムの制作時すでに深刻な薬物中毒に陥っていた。R&B、カリプソ、レゲエ、クラシック、ハードロック……さまざまな様式を追想させては逃げていくパストリアス音楽を、ジャズ畑のとんでもなく豪華な顔ぶれが完璧に支えている。僕が十八歳になる前夜、奇跡的に郷里を訪れたこのビッグバンドの思い出にちなんでこれを選んだ。その後パストリアスはライヴハウスの用心棒に殴られて三十代で死んだ。この音楽はもうない。 |
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98.7.?
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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| #6.白砂 ――友人同士の結婚式に書き送った詩 | |
| あつい 海岸の白砂を 皆で 踏みつけにして遊んでいたら 睫毛のながい アルミニウム の へこんだ 木馬がやってきて 君等をさらって いくようだ 木馬の 背の 温んだ 赤い アルミのうえで なにか と喧嘩でもおきるかと ひやひや僕等は たばこの煙を 蒸気機関ばりに 吐きだしては 目をほそめると 失語症の島影が揺らいでいるよ おおい! 僕等の 虫喰った辞書は いずれ ひとつのながい 詩篇を成します 残りは はらはら 砂に なります |
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98.8.28
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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| #7.他は去れ | |
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1999.5.15
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・#1.不思議の国からの帰還
・#2.墺太利の“笑いの郷”
・#3.ウクレレ
・#4.抽象的遊戯の小宇宙
・#5.幻想音楽
・#6.白砂
・#7.他は去れ
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